AIの進歩により、検索エンジンはこれまで以上に複雑な質問に答えることができるようになりました。今では、検索エンジンやAlexa、SiriのようなAIを搭載した音声検索サービスが、ユーザーの質問に答えるための基準を設定しています。課題は、ほとんどの企業やブランドのウェブサイトは、この基準を満たしていないことです。
このように考えてみてください。Google で「3000円以下 オーガニック ボジョレーヌーボー」を尋ねても、実際には直接答えを得ることができます。しかし、その企業やブランドのウェブサイトを訪問した場合、その情報を見つけるために数回のクリックが必要になります 。その数クリックの間にウェブサイトから離脱し、検索エンジンに戻ってくる可能性が高くなります。その場合、別の情報源から間違った答えを見つけたり、最悪の場合、競合他社の情報を見つけたりする可能性があります。検索の答えとウェブサイトの答えの間に格差があると、消費者は企業やブランドのウェブサイトではなく検索サービスに頼るようになり、潜在的には収益の損失につながる可能性があります。
ウェブサイト上で答えを届けることが有効
具体性の高いものを検索して、その見返りに直接答えを期待することは、すでに消費者の行動として定着しています。検索クエリの推定50%には、4つ以上の単語が含まれています。また、セールスフォース・ドットコムの調査によると、76%の顧客が、答えに対する期待にマッチした体験を見つけるためにブランドからブランドへと切り替え、他の場所でビジネスを行うことがこれまで以上に簡単になったと報告しています。
良いニュースは、企業やブランド独自の検索専用のデータベース「ナレッジグラフ」を構築・管理していれば、それを活用してウェブサイト上で答えを提供することができ、顧客が期待していたシームレスな体験を実現することができます。
企業やブランドについて、一番詳しいのはその企業自身です。企業やブランドのナレッジグラフは、検索エンジンよりもより詳細な情報を保持することができるので、ウェブサイトでの検索体験は、一般的な検索エンジンよりも多くの質問に答えることができます。ウェブサイトで答えを提供するためにナレッジグラフを活用することは、すでに収益の促進に役立つことが示されています。平均して、ウェブサイトへの訪問者のうち、サイト内検索を利用しているのはわずか15%ですが、収益の45%を占めています。また、オンサイトで検索したユーザーは、検索しないユーザーに比べてコンバージョンする可能性が1.8倍も高くなっています。
例えば、消費者が「リモートワーク用の机や椅子」を検索して、あなたのウェブサイトを訪れたとします。そのサイトで検索した結果、この検索意図に合致する机や椅子に直接たどり着き、シームレスにクリックして購入できるランディングページがあれば、購買に直結する素晴らしい体験となります。消費者が数回クリックした後に関連する机や椅子を見つけることができない場合、または購入するための手順がすぐに確認できない場合、あきらめて他の企業のサイトを見ている可能性があります。
企業やブランドのウェブサイト上で直接答えを提供することによって、注文、予約、電話のようなトランザクションへのスムーズなパスを提供できます。
優れた検索体験を通じてウェブサイトの訪問者を増やし、洗練された顧客インサイトを手に入れることもできます。顧客が検索でどんな質問しているかを知ることができるので、ウェブサイトの顧客体験を向上させ、ナレッジグラフを拡大し、マーケティング戦略を改善することができます。シームレスな検索体験、つまり顧客が意図した瞬間に簡単に取引ができるような体験を提供することができれば、競合他社に勝利する準備が整います。
顧客に優れた検索体験を提供するための方法については、ホワイトペーパー「優れたサイト内検索の5つの要素」をご覧ください。